7月13日(日)に開催されたオープンキャンパスのイベントの一つとして、図書館では、知的書評合戦「ビブリオバトル」を開催しました。
ビブリオバトルとは、発表者が読んで面白いと思った本を5分間で紹介し、2分間の質疑応答の後、発表を聞いた観客が「どの本が一番読みたくなったか」を基準に投票を行い、チャンプ本を決める知的書評合戦です。
図書館として学内で初めて行う試みに、文学部国文学科2年の西 翔太さん、文学部中国文学科1年の武藤 裕子さん、文学部国文学科4年の吉田 康紀さん、文学部国文学科2年の馬場園 隼人さん、文学部国文学科1年の滝澤 朋さん、計5人の学生が、オープンキャンパスの来場者を観客に、挑戦してくれました。
オススメする本も違えば、表現方法もさまざま。
西さんは、狭い壇上を飛び出し、時には観客に質問を投げかけながらアクティブに表現。
武藤さんは、心地よい丁寧な朗読で、観客の心をしっとりとつかみました。
吉田さんは、自身の体験を交えながら、いかに示唆に富んだ作品であるかを伝えてくれました。
馬場園さんは、知る人ぞ知る作品ではなく、敢えて超有名作家の最新作に果敢にチャレンジ。
滝澤さんは、過去に読むことを挫折した作家にもう一度挑戦してみた顛末を、表情豊かに語ってくれました。
それぞれの個性が光る多彩な書評合戦となりました。
すべての発表が終わった後、投票の集計中に行われた、「学生生活と図書館」をテーマにした意見交換会でも、5人は、図書館の魅力や、これからの図書に期待すること、紙の本と電子書籍についてなど、本好きならではの意見を熱心に語ってくれました。
そして、いよいよ投票結果の発表。
それぞれの発表を聞いて、会場の観客が一番「読んでみたい!」と思った「チャンプ本」に選ばれたのは――滝澤 朋さんが紹介してくれた『これはペンです』でした!
見事栄冠に輝いた滝澤さんには、谷口 貢 附属図書館長より「チャンプ本賞」が授与されました。また、惜しくもチャンプ本に選ばれなかった4人の発表者には「奨励賞」が贈られました。
激戦を勝ち抜いた滝澤さんには、11月に千葉県の柏市立図書館と市内の4大学(本学、東京大学、日本橋学館大学、麗澤大学)で行われるビブリオバトルに、本学代表として出場していただきます。
今回紹介された本は、図書館で企画展示します。
発表者の熱い想いがこもった作品をぜひ手に取って、皆さんも読書の楽しさ、素晴らしさを味わってください。
西 翔太さん | 『ドラゴンラージャ』(イ・ヨンド 著、洪和美 訳、岩崎書店 刊、2005年) |
武藤 裕子さん | 『文学部唯野教授』(筒井 康隆 著、岩波書店 刊、1992年) |
吉田 康紀さん | 『野心のすすめ』(林 真理子 著、講談社 刊、2013年) |
馬場園 隼人さん | 『女のいない男たち』(村上 春樹 著、文藝春秋 刊、2014年) |
滝澤 朋さん | 『これはペンです』(円城 塔 著、新潮社 刊、2011年)★ |